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日本の節目とお酒の関係 [生活]

慶事には日本酒はつきものです。

もともとお酒は御神酒(おみき)というように、

神様に捧げられていました。


それが、お祭りのような儀式で人々に

飲まれるようになってきました。

節目の酒.JPG


どのような節目で日本酒は飲まれているのか?

・節句の酒

季節の変わり目に宮中で催された宴会が

一般に広がり「節句」となり、今では

年中行事として定着しています。

もとが宴会なのでお酒はつきもの。

端午の節句(5月5日)の菖蒲酒(あやめさけ)、

重陽の節句(9月9日)の菊酒(きくざけ)

などが有名です。


酒1.JPG


・三三九度

神式の結婚式で、新郎・新婦が夫婦となる

ことを誓う儀式。3つの盃で、それぞれ3回、

合計9回、盃を取り交わすことからこう呼ばれる

ようになりました。3と9は古代中国で縁起のいい

数字であるため、この形が誕生したようです。


酒2.JPG


・契りの酒

契りとは、固い約束や誓いのこと。血縁関係に

頼らずとも強い結びつきを得るため、神への捧げ

ものである酒を用いた儀式は世界中で行われて

きました。日本では契りの儀式には酒と一緒に

盃も使われてきたため、「盃事(さかずきごと)」

とも言います。結婚式に行われる「三三九度」も

盃事のひとつです。


酒5.JPG


・元服と酒

元服とは男児が大人の男性となるための

通過儀礼。髪型と服装を大人のものへ変え、

冠をつけたことから、こう呼ばれるように。

日に一般にも広がり、今の成人式につながり

ます。この席に欠かせないのが酒。

大人のものである酒を飲むことで、成人した

ことを誓います。


酒6.JPG


・葬儀と酒

地域によって違いはありますが、通夜の際には

「通夜ぶるまい」として、葬儀の後は「精進落とし」

として、料理と共に酒が饗されるように、人の死に

際しても酒は重要な役割を担っています。

ここでの酒は、個人を偲び、参列者への感謝を

示すだけでなく、清めの意味ももっています。



・祭りの酒

祭りは「祀り」と書き、神を祀ることが本来の姿。

このときに用いる神への供物は「神饌(しんせん)」

と呼ばれ、特に「御神酒(おみき)」は必要不可欠です。

一般に知られるのは「白酒(しろき)」ですが、他にも

「黒酒(くろき)」「清酒(すみさけ)」「濁酒(にごりさけ)」

などがあります。


酒4.JPG


・人をもてなす社交のお酒へ

太古の時代、酒は大変希少なものでしたが、醸造技術の

発達により一般でも気軽に楽しめるものとなりました。

そして今日、神への捧げ物という遠い存在であった酒は、

私たちの生活に欠かせないものとなっています。

かつては、神と人をつないでいた酒は、現代社会で

人と人の心をとりもつ飲み物として、人びとに

愛されているのです。






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